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FTMOはプロのトレーダーを発掘するための資本配分プログラムとなり、一般的にはプロップファームと呼ばれる仕組みです。
このページではFTMOの仕組みや条件、登録・申請方法について紹介していきます。
また、私も実際にFTMOに参加しているので、現在の状況についても紹介していこうと思います。
このページの目次
FTMOとは?
参照:FTMO
FTMOは、資金を受けてトレーダーが利益を出す仕組みで、一般的にプロップファームとも呼ばれています。
2つのアカウントタイプの中から証拠金にあわせて選択をし、プランにそったステップをクリアするとプロトレーダーに昇格をして利益の80%~90%がもらえる仕組みです。
トレード資金は必要ありませんが、1回のチャレンジに対して費用がかかります。
デモ口座運用のためリスクなしだがチャレンジ料金がかかる
FTMOはデモ口座で運用されるため、負けたとしても資金が減ったり追加入金する必要はありません。
ただ、FTMOのプロップトレードに参加するチャレンジ料金は掛かってきます。
チャレンジに失敗すると口座が閉鎖されてしまうので、できるだけ1回で合格するようにしましょう。
(ステップ3に昇格できれば、チャレンジ料金が返金されます)
プロトレーダーになると隔週で報酬がもらえる
プロトレーダーに昇格すると、2週間に1回報酬がもらえるようになります。
利益を出金すると、14日後に次の出金をすることが可能です。
プロトレーダーになるまでの3ステップ
ステップ1 (FTMOチャレンジ) |
ステップ2 (検証) |
ステップ3 (FTMOトレーダー) |
|
---|---|---|---|
取引期間 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
最低取引日数 | 4日 | 4日 | – |
1日の最大損失 | 5% | 5% | 5% |
最大損失 | 10% | 10% | 10% |
利益目標 | 10% | 5% | – |
報酬 | – | – | 80~90% |
FTMOで報酬を得るためにはステップ3のFTMOトレーダーになる必要があります。
ステップ1で10%の利益、ステップ2で5%の利益を得ることで次のステップに進めます。
1日の最大損失5%、最大損失10%を超えると失格となり、チャレンジが終了してしまうため、注意しましょう。
スケーリングによって初期資金と報酬割合が増えていく
FTMOのステップ3に昇格後、4ヶ月ごとのスケーリングの条件を満たすことで口座残高が25%増大します。
残高は4ヶ月ごとの条件を満たすことで増えていき、最大で200万ドルまで増えます。
スケーリングを達成すると、利益配分率は80% → 90%になります。
FTMOのチャレンジ詳細
アカウントは2種類
FTMOでは「FTMO」「FTMO Swing」の2種類があり、それぞれのプランに初期証拠金を選べる仕組みになっています。
FTMO | FTMO Swing | |
---|---|---|
レバレッジ | 100倍 | 30倍 |
ニュース前後の取引 | × | ○ |
夜間取引 | × | ○ |
週末のポジション保有 | × | ○ |
アカウントは2種類あり、レバレッジ100倍で週末のポジション保有やニュースリリースの前後に取引が認められていないFTMOと、レバレッジが30倍で週末のポジション保有やニュース前後の取引も認められているFTMO Swingがあります。
裁量トレードでデイトレ・スキャルピングタイプの人はレバレッジ100倍のFTMOを選び、スイングや自動売買を使っている人は30倍のSwingを選ぶようにしましょう。
料金とアカウント残高
初期証拠金 | 20万ドル | 10万ドル | 5万ドル | 2.5万ドル | 1万ドル |
---|---|---|---|---|---|
チャレンジ価格 | 1080ドル | 540ドル | 345ドル | 250ドル | 155ドル |
初期のアカウント残高は5種類あり、それぞれ料金が変わってきます。
1回で合格する自身がある人は高いプランを選択し、まずは練習したいと思っている人は安いプランを選択しましょう。
取引プラットフォームはMT4やMT5、cTraderなどがある
FTMOの取引プラットフォームはMT4やMT5、cTraderなどがあります。
使い慣れたプラットフォームで取引することが可能です。
FTMOプロップトレードの流れ
FTMOの仕組みと全体的な流れを、チャレンジプランを例にして紹介します。
まずはステップ1、ステップ2の条件をクリアし、ステップ3のFTMOトレーダーに昇格することで、トレード利益の80%をトレーダーが受け取ることができます。
ステップ1でチャレンジを購入し、失格すればチャレンジが終了、ステップ3まで昇格できれば購入した費用が返金になります。
ステップ1
利益目標 | 1日の損失 | 合計の損失 | 最低取引日数 |
---|---|---|---|
+10% | -5% | -10% | 4日 |
ステップ1は1日の損失率5%未満、全体の損失率10%未満に抑えながら、10%の利益を狙います。
期間の設定は無いので時間をかけて10%の利益を狙っても大丈夫です。
最低4日間の取引が必要です。
取引できる日数に上限はありませんので、時間をかけてでも着実に利益を上げていきましょう。
ステップ2
利益目標 | 1日の損失 | 合計の損失 | 最低取引日数 |
---|---|---|---|
+5% | -5% | -10% | 4日 |
ステップ2は5%の利益を狙います。
1日5%の損失、全体10%の損失などは全て同じルールとなります。
ステップ3(FTMOトレーダー)
利益目標 | 1日の損失 | 合計の損失 | 報酬率 |
---|---|---|---|
– | -5% | -10% | 80~90% |
ステップ2をクリアすると、ステップ3からFTMOトレーダーとして利益の80%(スケーリングによって最大90%)を受け取ることが可能になります。
ステップ3でも1日5%の損失、全体で10%の損失の取引禁止などのルールは同じなので、失格にならないように気を付けながらトレードしていきましょう。
FTMOプレミアムプログラム
FTMOトレーダーに昇格後、条件を満たすことでプレミアムプログラムの特典を受取ることが可能です。
PRIMEステータス
PRIMEステータスになるためには有効なFTMOアカウントが必要で、過去4ヶ月間、失格になっていないことが条件になります。
さらに、初期の残高から最低でも4%の収益をあげることが必要です。
PRIMEの特典
PRIMEステータスになると同じチャレンジが1回無料になり、利益配分が最大60万ドルに増加するなど、さまざまな特典があります。
ステップ3のFTMOトレーダーに昇格後、PRIMEの条件を満たしたらぜひ申請するようにしましょう。
SUPREMEステータス
SUPREMEステータスは、昇格に40万ドル以上のアカウントが必要になります。
PRIMEステータスで3ヶ月以上、アクティブにトレードをおこない、4%以上の収益をあげることで昇格できます。
SUPREMEの特典
SUPREMEはPRIMEの特典に加えて1日の損失上限がなくなり、最大で100万ドルの資本配分がもらえます。
Quantlaneステータス
Quantlaneステータスへの昇格条件は非公開になっています。
Quantlaneの特典
Quantlaneになると2年間の固定給での契約となり、これまでとは違う取引条件でトレードすることが可能になります。
Quantlaneになるためには面接も必要となり、英語力なども必要になってきます。
FTMOの購入方法
FTMOでチャレンジを購入するにはクレジットカードやPayPalなどがあります。
Apple PayやGoogle Payにも対応しているので、使いやすい方法で購入手続きをしましょう。
FTMOの禁止事項と取引ルール
FTMOで禁止されている取引とルールについて紹介します。
禁止事項に該当してしまうと失格になる可能性があるので注意しましょう。
ニュース(指標発表)前後の取引
FTMO | FTMO Swing | |
---|---|---|
ステップ1 | ○ | ○ |
ステップ2 | ○ | ○ |
ステップ3 (FTMOトレーダー) |
× | ○ |
チャレンジ合格後のFTMOトレーダー(ステップ3)になると、指標発表の2分前から2分後の4分間のトレードは禁止されています。
(FTMO Swingアカウントは禁止されていないので取引可能です)
具体的な指標発表も上記の画像の通り記載されているので、トレードしないように注意しましょう。
夜間のロールオーバー・週末持ち越し
FTMO | FTMO Swing | |
---|---|---|
ステップ1 | ○ | ○ |
ステップ2 | ○ | ○ |
ステップ3 (FTMOトレーダー) |
× | ○ |
参考:Do I have to close my positions overnight?
FTMOではステップ3のFTMOトレーダーになると、夜間のロールオーバーから2時間を超えるポジションの持ち越し、また、週末のポジション持ち越しは禁止となっています。
FTMO Swingの方はステップ3でも禁止されていません。
1日で決済をするデイトレ、スキャルピングのトレーダーは良いですが、スイングトレードや自動売買EAを稼働させる人はFTMO Swingの方を選ぶようにしましょう。
自動売買EAは利用可能
FTMO | FTMO Swing |
---|---|
○ | ○ |
参考:Which instruments can I trade and what strategies am I allowed to use?
FTMOは自動売買EAを使った取引が認められています。
ただし「サードパーティ製のEAを使用すると、最大資本配分ルールを超えた場合にFTMOアカウントの開設を拒否されるリスクがあります。」と記載されているので注意しましょう。
(第三者から購入するEAの場合、資本配分の最大金額になった場合、再度、FTMOアカウントを開設するのを拒否される可能性がある)
マーチンゲールは禁止
FTMOではナンピンする際にロット数を増やしていくマーチンゲール手法は禁止となっています。
相場が逆行してナンピンする場合は、ロット数を増やさずに、1回目と同じロットで買い増しするようにしましょう。
最大ロットは50ロット
FTMOの1回あたりの最大ロットは50ロットになっています。
それ以上のロットでの注文はできないので、何度か分けて注文するようにしましょう。
一度に200件の注文、1日最大2000件のポジション制限
FTMOでは一度に200件の注文まで、1日最大2000件のポジション制限があります。
裁量ではなかなか上限までいかないと思いますが、高頻度取引のEAを使う場合には注意が必要です。
「お客様のEAがプラットフォームサーバーに過剰な負荷をかけた場合、警告を発し、EAのロジックまたは戦略のパラメータを調整するようお願いする場合があります。」と記載があるため、高頻度取引のEAは使わない方が無難です。
複数口座を使った両建て取引は禁止
FTMOでは「複数の口座で繰り返される手口が確認された場合、当社はリスクを軽減するために必要な措置を講じる権利を留保します。」と記載があるため複数口座を使った両建てなどはしないようにしましょう。
「これには、相反するポジションの削除、口座のリバランス、レバレッジの削減、口座の完全な解約と当社との取引の全面停止などが含まれます。」と記載があるため、ペナルティを受ける可能性があります。
FTMOのよくある質問
FTMOに関するよくある質問です。
FTMOは登録料や利用料はかかりますか?
はい、FTMOはチャレンジする時に費用がかかります。ただしプロトレーダーに昇格した時にはチャレンジ料と同額が返金されます。
トレード資金は入金する必要がありますか?
いいえ、トレード資金は全てFTMOが用意します。コチラの負担はチャレンジ料のみとなります。
FTMOは自動売買EAを使っても大丈夫ですか?
自動売買EAは利用可能ですが、マーチンゲールは禁止となっています。
経済指標発表時のトレードは可能ですか?
FTMOアカウントは指標発表時のトレードが禁止ですが、FTMOスイングアカウントは可能となっています。
FTMOのレバレッジは何倍ですか?
FTMOアカウントは100倍、FTMOスイングアカウントは30倍です。
取引プラットフォームは何が使えますか?
MT4、MT5、cTraderなどが利用可能です。
FTMOの利益目標と失格の基準を教えてください。
利益目標はステップ1で10%、ステップ2で5%となります。1日5%の損失、トータル10%の損失で失格になります。
口座通貨は円に対応していますか?
いいえ。円口座がないためドル口座やユーロ口座を利用します。
チャレンジプランの決済方法を教えてください。
クレジットカードやPayPalが利用可能です。
まとめ
ゲムゲム
FTMOの仕組みや登録・申請方法について紹介しました。
FTMOはプロップトレードという仕組みで、FTMOから資金提供を受けて大きな資金でトレードすることができます。
プロトレーダーに昇格すると報酬の80%(スケーリングによって最大90%)が得られるので、ぜひ挑戦してみると良いでしょう。